県北の自然に生きる野鳥たち

県北は日本有数の森林地帯

 県北の面積は約3200平方キロ。県の面積7736平方キロの約4割を占め、東京都や大阪府の面積をはるかに上回る。その8割が森林に覆われ、日本有数の森林地帯といってもいい。森林だけでなく、県北には幾筋もの川が流れ、池や湿地、干潟、美しい海岸にも恵まれ、そこには多くの哺乳類や鳥たちが生息している。この自然を後世に残したい。

 全国で確認されている野鳥は約550種。このうち県北は300種近くが確認されている野鳥 の宝庫。県北の野鳥を「主に森や里山で見かける鳥」「主に川・池・河原で見かける鳥」「主に干潟・河口・浜辺で見かける鳥」「街でよく見かける鳥」「外洋にいる鳥」に分け、代表的な鳥を紹介する。

表紙/支柱の上でくつろぐアオサギ

 アオサギは、国内で見られるサギ類の中でも最大の鳥。全長は約90センチ、翼を広げると160センチ前後になる。北海道、本州、四国、九州で繁殖する留鳥で、成鳥には、頭に黒い冠羽(か んむりばね)がある。
この写真は、延岡市東海町で撮影。北川内に残る、かつての船着き場のコンクリート支柱の上で、片足を上げ喉の下をかいているようにも見える。いかにも「かいーの」という声が聞こえてきそうだ。

写真・資料提供
田崎州洋氏(日本野鳥の会会員)、永田敏治氏(同)
 

日本野鳥の会

Wild Bird Society of Japan

 昭和9年(1934)に創立した公益財団法人(2011年に移行)。全国に90支部(2011年4月1日現在)がある。本部は東京都品川区西五反田3-9-23。会員・サポーターを含めると約5万人を数える日本最大級の自然保護団体。探鳥会、野鳥に関する調査・研究、保護活動などを行っている。
このうち宮崎県支部では、宮崎と延岡で探鳥会を定期的に実施している。ちなみに延岡では毎月第2日曜、城山で「野鳥観察会」が行われている。4~9月は午前7時半、10~3月は午前8時から。集合場所はいずれも延岡市野口記念館西側駐車場。参加料無料。