主に干潟・河口・浜辺で見かける鳥

主に干潟・河口・浜辺で見かける鳥


トビ


セイタカシギ


コチドリ

【トビ】

 どこにでもいるワシ・タカの仲間の留鳥。市街地の上空をグライダーのように輪を描きながら悠々と飛んでいるのをよく見かける。集団で浜辺や河岸にいることもある。「ピーヒョロロ」の鳴き声はおなじみ。カエル、トカゲ、魚のほか、ベーコン、カマボコ、パンなども食べる。飛びながらエサを捕るときは、カモメなどと違って、必ず足先で“わしづかみ”する。一見強そうな鳥だが、カラス2、3羽から追いかけられ、逃げ回ることも。

シギ、チドリの仲間が飛来

【シギ、チドリ】

 干潟や浜辺(海岸)で見られる鳥の代表格。河口や草原などでも見かけられ、種類が非常に多い。ほかに河口・浜辺にはカモやサギ、トビも群れをなしていることがある。
 シギやチドリの仲間は渡りをするものが多く、県北で見かけるのは、移動するときにチョッと立ち寄るとき。いわゆる「旅鳥」で、食料補給に飛来する。エサはゴカイや小型のカニ、昆虫など。エサをついばむのに都合のいい長いクチバシをしている。
 色はスズメのように茶色っぽい地味なのがほとんど。スズメなどはチョンチョンと跳ぶように歩くのに対し、シギやチドリは目にも止まらぬ速さで走る。近年、埋め立てや波消ブロックの設置、港湾建設などで干潟や入り江が少なくなってきており、シギ、チドリたちのエサ場が狭まっている。

【カモメ】

 干潟や河口・海岸に多い。港湾や外洋などでもたくさん見かける。カラス同様、貪欲な鳥だが、いい意味では海の掃除屋さん的な存在。それが裏目に出て、釣り糸が絡まり命を落すことも。漁船や客船の後を追っかけ、小魚やパンなどを放り投げると、クチバシで見事にキャッチする。歌にもなるくらい人間との関係が深い。

県北に飛来した珍しい鳥


ヤツガシラ


コウノトリ

【ヤツガシラ】

 ブッポウソウの仲間。退潮は30センチ弱。平成18年(2006)4月9日、日向市サンパークに飛来したのを、日本野鳥の会会員の永田敏治さんが撮影。
 橙褐色の胸部、翼は黒褐色と白の横縞(しま)。クチバシは細長く、頭部の扇のような冠羽が特徴。草原の虫などを食べる。
 世界的に広く分布するが、日本ではマレにしか見かけない珍鳥。イスラエルの国鳥になっている。

【コウノトリ】

 サギやツルに似た大型の鳥。羽を広げると2メートルほどにもなる。平成21年(2009)1月19日、延岡市北川町家田に飛来したのを、日本野鳥の会会員の永田敏治さんが撮影。
 以前はたくさん生息していたが、農薬散布の影響などで急激に数を減らし、国内の野生固体は昭和61年(1986)に絶滅。
 その後、中国やロシアからもらい受けた固体を兵庫県などで繁殖に成功、成鳥を自然に放っている。昔の大人たちは、子供に「赤ちゃんはコウノトリが運んでくる」と言い含めていた。