コウホネ


ハスやスイレンと同じ水生植物で、小川や池、沼などに見られます。県北では「オグラコウホネ」や「ヒメコウホネ」が確認されています。いずれも数を減らしているため、絶滅危惧(きぐ)種に指定されており、保護が必要になっています。

 オグラコウホネは延岡市富美山町の祝子川岸、ヒメコウホネの方は延岡市北川町の家田川などに自生しています。オグラとヒメの違いは、オグラの方が葉柄が細長く、その真ん中に穴が開いているくらいで、見た目は全く同じです。開花時期は6月~9月ころにかけてで、直径数センチの黄色い花を咲かせます。

 まだ咲き始めたばかりですが、現地に行くと、ポツポツと水面から10~20センチほど顔を出しているかわいい花を見つけることができます。ただ大雨のあとなど生息地が増水すると、花ごと水没してしまい、まるで水中花のようになってしまいます。

 コウホネの名は、漢字では河骨とか川骨と書きますが、それは根茎を乾燥させると、白く骨のように見えるところからきたといわれています。薬草として用いられることもあり、昔から重宝されてきました。                                                                                                                                                                                                            (成迫平五郎氏撮影)