北川サポーターズ 北川清流に魅了され、応援する人を紹介

北川サポーターズ/「北川ホタル博士育成講座」の山口さん

日本一きれいで気持ちのいい川

ホタル博士育成講座講師

山口 正士さん (やまぐちまさし)

 「北川水系の小川は日本一素晴らしい川。あんなにきれいで気持ちのいい川は滅多にない」と話すのは、日向市塩見在住の山口正士(やまぐち・まさし)さん(69)=ルミナス・ヒムカ水生生物研究所所長=だ。

山口さんは元琉球大学教授で、小倉ケ浜を拠点にハマグリ研究に傾注する水生生物研究の第一人者。北川やっちみろ会に招かれ平成21年度から「北川ホタル博士育成講座」の講師を務める。

講師を快諾したのは、やっちみろ会の熱意に打たれたから、という。「補助金等を最初から当てにするのではなく、とにかく自分たちで取り組んでいこうという姿勢がいい。やる気満々で意欲的。ホタル博士育成講座も非常に楽しい」と持ち上げる。

ただ一方で、流域で急速に進む杉の伐採に対し警鐘を鳴らす。「漁協がわざわざ山を借り上げて守ろうという姿勢をアピールしているのに対して、地域の人たちが耳を貸さない。このままではせっかくのきれいな川が壊れてしまう。宮崎県北は自然から見たら宝の山なのに、豊かすぎて、恵まれすぎて、それに気づいていないのが残念」と憂いている。

 

 北川サポーターズ/カヌーインストラクターの杉田さん

カヌーに最適な“奇跡の清流”

カヌーインストラクター

 杉田 英治さん(すぎたえいじ)

 北川水系の小川は、カヌーの最適スポットとしても有名で、シーズン中は愛好者が絶えない。五ケ瀬町鞍岡でNPO法人五ケ瀬自然学校を運営する杉田英治さん(44)は、その魅力に魅せられた一人だ。

栃木県出身。24歳の時、アラスカとカナダを流れるユーコン川2800キロをカナディアンカヌーで下った。その後、東京でフリーのグラフィックデザイナーとして活躍したものの、都会の生活になじめず、北海道の釧路川で4年間、プロのカヌーガイドを務めたこともある。

その杉田さんが惚れ込んだのが、北川水系の小川。4〜9月のシーズンには、週末や夏休みを中心に30回ほどのツアーを組み込む。

小川の魅力について、「透明度が高くきれいな上に、たくさんの水生生物が生息している。瀬やとろ場もあり変化に富んでいるが、危険度は少なく、子供や女性でもエントリーしやすい。こんな奇跡的な場所はよそにはない」と言い切る。

「学校の授業などにカヌー体験を組み込むなど、地元の子供たちがカヌーに親しむ環境ができるといい。その子たちが将来、インストラクターになって古里の川を案内できるようになるのが理想」と力を込めた。