2009年12月号 延岡百景

 広々とした田んぼの中に、塀で囲まれた建物があります。延岡市と合併するずっと前の岡富村役場です。正しくは右側の2棟のうち少し小さい建物が役場で、もう1棟は岡富小学です。ハシゴのようなヤグラがある所は、今はココレッタのべおか前の幸町交差点になっています。
 明治時代の岡富村には岡富小学のほかに、方財、宇和田などの各小学がありました。岡富小学は明治43年(1910)、城山北側の現在の九州電力延岡営業所の位置に岡富小学校ができたため廃校になっています。同小が今の高千穂通に移転したのは、大正14年(1925)のことです。
 絵の真ん中を上下に貫く道路は、現在の幸町通りで「八間道路」と呼ぶ人もいます。通りの両側にあった田んぼは住宅や商店、ビルで埋まり、当時の面影はまったくありません。
 

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